広告

拍手は飛べない鳥の羽ばたき

フィギュアスケート

試合もアイスショーも、選手、出演者たちと一緒に盛り上げていく観客の存在はとても大事ですよね。

タイトルは『はみだしっ子』三原順 白泉社出版 の登場人物 グレアムが、ピアノを演奏する際の拍手に呟く言葉

「ねえ、ダナ。拍手って、飛べない鳥のはばたきのようだね」

からです。

https://www.amazon.co.jp/はみだしっ子-漫画文庫-全6巻-完結セット-白泉社文庫

フィギュアスケートに限らず、素晴らしいパフォーマンス に出会えたときには、いつもこの言葉を思い出して、 精一杯拍手します。

今回は、今までの観覧、観戦で印象に残った観客サイドのお話です。

2018NHK杯(Best bird)

会場の一体感といえば、今のところ、私の中ではこの大会が最高です!

私はかろうじて初日だけチケットを手に入れ、男女SP、ペアSPを観戦することが出来ました。

このNHK杯が、とても素敵な大会だったことはTV放送を見ていても十分伝わったことと思います。

私も放送を見て、そのあまりの楽しさにFSもアイスダンスもEX、レジェンドたちの共演もすべて見たかったぁと、心から思いました。

もちろん宇野くんのオリーブ冠表彰式も!

www.nhk.or.jp

f:id:sansan7byo4:20190820221617j:plain
問答無用のオリーブ冠。出典:www.nhk.or.jpより

この会場の何が良かったって、すべての選手への温かいリスペクトでしょうね。

ペアも女子も男子も、どの選手の演技にも惜しみない拍手。滑ってくれることに「ありがとう」と言う感じ。

今、思い出してこの文章を書いていても、心がジーンとなります。

何でだろう?特定のスケーターが好きというよりも、スケート自体が好きな人たちが集まっていたのかなあ。

選手がリンクへ順番に登場する際にも1組ずつ、もしくは1選手ずつ、素晴らしく息の合った手拍子で迎える。
「え?私たち練習しましたっけ?」笑 というくらいの 息ぴったりの気持ちよさ。

6分間練習が始まって、それぞれの推しの選手への声掛けも決して邪魔になる感じではなく、ちょうど 歌舞伎で「なりたや~」とかって屋号を叫ぶ 大向うの 雰囲気に似て、声掛けをしていない他の観客もこれからの演技への期待が高まる!

報告したい!個別案件

女子の6分間練習で まりあ~。まりあ~。 叫んでいたお兄さんいました。
まりあ、ってだれ (・・?  と一瞬考えてしまいましたが、ああ、マリア・ソツコワちゃんですね。と判明。たしかに、まりあその必死さがほほえましかったです。本当に大好きなんだと分かるから。

f:id:sansan7byo4:20190821220138j:plain
まりあ~。まりあ~。私も好き~。 出典:NHK杯パンフレットP.26

広島在住のご夫婦連れでいらしていたお隣の席のおじさんは、持参の水筒から温かいコーヒーを 「どうぞ」って、差し出してくれました。( ´艸`)

「どちらから?」と訊かれ、「新潟からです」と答えると
「にいがたっ!?……って、日本海側の あの新潟!?」と 絶句されました。
(日本海側以外の にいがた って?笑)

全選手の滑走が終わり、粛々と皆が会場を後にする道すがら、聞こえてきた言葉。
「あぁ。明日も見たいなぁ……。」
思わずといったように呟かれたその言葉に、そっくりそのまま私も同意しました。
本当に願っていることが分かる呟き。
言葉の主も私と同じように、初日のみのチケット入手だったのでしょうね…。

2017ファンタジー・オン・アイス新潟(Worst Bird)

あくまでも、私の中でのワーストなので、このショーが最高の人がいても不思議ではないし、むしろ いるに違いないとも思います。

ただ私の場合、隣の席の方がね・・・・・・。
宇野くんにだけ、拍手も手拍子もましてや声援もなし。そして、あろうことか演技さえ見ない。もちろんスタオベなんて、意地でもしませんっ!な方だったのですよ~。

それが、ほんとーにあからさまで、他のスケーターにはきゃあきゃあとはしゃいだ声(ジョニーかわい~い。プルさいこー。)をあげていたのに、宇野くんの演技が始まると、今こそ自分の太ももからお腹のあたりにすべての注意を傾けるべき時がきた!!!とばかりに、 がっつり 下を向いているのです。その不自然さ。

そんなふうに、自分のマイナスな感情を今この場で、アピールする必要がどこにあるのでしょう?私にはこの方の気持ちが、ちっとも分かりませんでした。
自分の部屋でやればいいだけの話です。

翌年からは改善されたようですが、この2017年の会場作りは段差がほとんどないひどいもので、SSでもリンクは前の人たちの隙間から見るというかんじ。演者が端に行ってしまうと全然見えない。
私は通路から2番目で、その方は通路側の席。通路側に身を傾けられる分、私の席よりは滑っている姿が見えるはず。
「宇野くん見ないなら、今だけでも席、替わってください!」とまじめに思いましたよ~。

宇野沼に落ちた当初、宇野くんの情報を求めて、ネットを検索して触れてしまった彼に対する心無い言葉の数々。
でも、それはあくまでもネットの一部の人たちが、訳のわからない中傷をしているだけだと思っていたのですが、今、ここに、隣にいるんだ…と、すごく切なくなりました。

そして、このような方が隣になってしまうショーである ファンタジー・オン・アイスには、地元に来たとしても、もう二度と行かないゾ、と決めました。
いくら、宇野くんが出演するとしてもです。(←ごめんなさいとは思いましたが、翌年からは宇野くんのエントリーは、なくなったのでホッとしました。)

二つの会場の体験は対照的です。
私にとってFaoIというアイスショーは、たった一人のひとのために印象が最悪になってしまった。二度と行かないと決めるショーになってしまった。

私も気をつけなきゃと思います。そのアイスショーや試合が、素晴らしい記憶として人々の心に残るためには、滑ってくれるスケーターたちだけでなく、見ている観客ひとりひとりの力も必要なのだと分かります。
せっかく楽しもうと思っている誰かの心を傷つけたくはありません。

飛べない鳥ならば、せめて精一杯の拍手という羽ばたきで、空高く舞う鳥たちの飛翔を称えたいものです。

飛べない羽ばたきでも、風くらいは起こせるはずですからね。

f:id:sansan7byo4:20190822000859p:plain