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「拍手は飛べない鳥の羽ばたき」再考

フィギュアスケート

GPファイナルで抱いた晴れないもやもやを。

まあ、文句っちゃあ文句なので、そういうの読みたくない人は読まないでくださいね。

羽生選手のFSが終わって、リンクに降り注ぐぬいぐるみたち。主に黄色のぷーさん。

これは、今まさに競技が行われているリンクなのですか?( ゚Д゚)

今まさに、6人の選手たちが、持てる力を尽くして、自身最高のパフォーマンスを発揮しようとした、しようとする、リンクなのですか?( ゚Д゚)

観客として、どうありたいか 考えた記事を以前、書きました。

タイトルは『はみだしっ子三原順 白泉社出版 の登場人物 グレアムが、ピアノを演奏する際の拍手に呟く言葉

「ねえ、ダナ。拍手って、飛べない鳥のはばたきのようだね」
からです。

飛べない鳥ならば、せめて精一杯の拍手で風を起こし、高く飛翔することのできる鳥たちの、その飛翔を助けたいんだよ。地べたを歩くしかない鳥の私はね。

FSを滑り終えた羽生選手は、フィニッシュのポーズがすぐに崩れて氷に肘をつき、うずくまり、喘ぐ息が荒い。その様子が、TV画面に映し出されました。

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フィニッシュ直後。「GPF2019男子FS」

前半4Lz、4Loを成功させ、すごい!となりましたが、後半あきらかに失速し、得意な3Aを跳べなかった演技終了後のその様子。必ずしも彼を熱心に応援しているわけではない私でさえ、

「大丈夫かな?膝が辛そうだけど、痛めた?」

と、しばらくTV画面を注視したほど。4回転ジャンプ跳んでから演技が崩れてしまったアリエフ選手の時と同じく足の心配をしたのです。

なのに、えっらい羽生選手のファンであるだろう(だって、イタリアトリノにまで、応援に駆けつけているんです。)方たちが、うずくまる彼がいるリンクに向って全力でぷーさんを投げる、投げる、また投げる…。

正直、ゾッとしました。

なんのために?

羽生選手はなんとか立ち上がり、青い唇で観客に挨拶。(足、大丈夫そう?)その間も、これでもかと降り注ぐ黄色いぬいぐるみ。大人数のフラワーガール(ぷーガール)たちが、猛スピードで大量の黄色のぬいぐるみを忙しなく、とにかく拾う、拾う。

f:id:sansan7byo4:20191214233822j:plain画像右奥の抱えられてるプーさん、でっかい。「GPF2019男子FS」

演技の余韻なんて、どこにもありません。

羽生選手は、「記録にも記憶にも残る」演技を目指して全力を出し切ったはず。
その彼の演技を私の頭の中からすっかり消し去ってしまったのが、彼の熱心なファンの行為っって、どーなのよ?
今まさに、ぬいぐるみが、まるで大量投棄されているかのようなリンクの惨状に羽生選手のFSは「うわ~っ・・・・・・。」と上書きされてしまった。

「うわ~っと、うわがき」だよ。( ;∀;) …苦笑。

ぬいぐるみの回収時間、ラッピングしていないぬいぐるみ(今回はラッピングしてあるぬいぐるみの比率も増えていたかんじですが)の繊維と、回収する際のフラワーガールたちのスケートでリンクが荒れること等で次に滑る選手の演技前のウォーミングアップが阻害されるという問題は、さいたまワールドの時も言われていました。

今回トリノに集った羽生選手のファンは、

①それを知らない

②それとも、知っていてもそんなことは問題にしない

③それとも、知っていて、あえて

もちろん、③が一番ひどい答ですが、でも、ごめんなさい。①~③どの答であっても、私は受け入れられません。

拍手じゃだめですか?スタオベじゃだめですか?プレゼントはプレゼントBOXに預けるのじゃだめですか?

ただ、以前雑誌のインタビューで羽生選手が演技後に投げ入れられるぷーさんについて訊かれた際に

「ぼくだけが見ることのできる光景なんだなと、思います」(意訳)

と答えていたのを読んだことがあります。だから、それを知っているファンの方たちは、「彼だけが見ることのできる光景」を見せるためにがんばってもいるのでしょう。

え~。でもさぁ。それって、どうなのよお…。

羽生選手の次の滑走者は、ネイサン・チェン選手。

忙しなくざわざわな空気も、ずいぶん荒らされたであろうリンクの状態も、すべて!ものともせず!圧倒的な強さで素晴らしい演技を見せてくれたネイサン・チェン選手

ありがとう!よかったよー。ホッとしましたよー。TV前でスタオベしましたよー。

しかし、現地トリノの観客を映すTV画像には、ネイサン・チェン選手のあの演技にスタオベしていない人が多数映っています。

え~。意味わかんない。

この演技でスタオベしなくて、いつすんの?今でしょう?

って、2019年流行語大賞が「ONE TEAM」に決まったというのに、このブログ…。笑

え~。なんで立たないの?

……あ、立てないのかな?プーさん投げすぎて、疲れたのかな?

毒、吐いてますが、私はもともと羽生選手以外のどの選手に対してでも投げ込み自体が好きではありません。花もいらないな。全選手、なるべく平等にベストな状態の氷で滑って欲しいので。

(宇野選手も髙橋大輔選手の演技に感動したという)花束拾いのキッズスケーターたちが活躍する場で大事、という意見も、その機会は次世代の子供たちに平等に与えられているのかとか考えてしまうし。所属するクラブの大小や住んでいる地域や、いろいろ。

あと、当該選手自身はあきらかに不甲斐ないと思っている演技後に、ぬいぐるみとか投げ入れられているのを見ると、いたたまれない気分になる。

本当に、それはその選手の演技を労っての投げ入れなのかなぁ。
「もともと用意して来ているから」「投げることに決めていたから」ってだけで投げているんじゃないといいけどなぁ。

2018年全日本で友野選手が、投げ入れられたトナカイの帽子(?)をキスクラで被ってくれましたが、その姿を可愛いとか、微笑ましいとか私は少しも思えませんでした~。むしろ痛ましさを感じてしまった。
友野選手、完璧な演技をして、自身がミラノでとってきたワールドの切符を自力でとりたかっただろうにと。トナカイ被って、無理に笑わなくていいよ~。そんなファンサービスいらないよ~。

今年の全日本は投げ込み禁止。