記憶の宮殿
こんにちは。ロクスです。
って、名乗って始めるの珍しい。
たまに確認しておかないと、自分さえ忘れる名前です。笑
「locus」はラテン語で「場所」という意味です。
記憶すべきことを頭の中に作った部屋や町に置いて
思い出すときにはその空間を訪れるという記憶術にあやかって付けました。
シャーロック・ホームズも「記憶の宮殿」を持っていて、
BBS「SHERLOCK」では、
ベネディクト・カンバーバッチ演ずるシャーロックが
自分の中に持つ「記憶の宮殿」を訪れる様子がかっこよく映像化されていました。
ま、ミーハー心で付けた名前なので、すぐ忘れる。(^-^;
それこそ「記憶の小屋」にでもおいておかないと。笑
そんなわけで、このブログは、
わたしにとっての「記憶の置き場所」みたいなものですが、
フィギュアスケート雑誌もそんなかんじなんです。
その試合、そのシーズンの記録、記憶の保存用に
試合ごとシーズンごとに、ついつい買ってしまう!
そして、本棚が気づくと満杯に。

あれ~?
一度は、整理したはずだったんだけどな・・・。( ;∀;)
前はフィギュア関係の本も一緒に入れていたんですが、
いつの間にか雑誌以外入らなくなり、ついに雑誌さえ、これ以上は入らない~。
最近は、あまりホイホイ買わないようにしています。
厳選。
宇野くんの表紙だったら買う!が、基準。笑
ですが、今回買った『フィギュアスケートLife vol.23』は
宇野くんは表紙ではなく裏表紙。
基準から外れていますが、とっても、おすすめなんですっ!
買って損なし「フィギュアスケートLife vol.23」
作り手の温かい目線
『扶桑社MOOK フィギュアスケートLife vol.23』
2021年1月30日 扶桑社発行
※上の宇野くん画像からAmazonに飛びまーす。
おすすめ!!!
と言っても、わたしは書店で購入。
みなさんもご購入の際は、ぜひご自分の目でご確認を~。
自己責任で~。と、おすすめ言いながら、気弱。(^-^;
まず、
独占インタビューが良いです。
宇野昌磨、坂本花織、三原舞依、永井優香
小松原美里&尊、三浦璃来&木原龍一
友野一希×須本光希
山本草太×山隈太一朗
ステファン・ランビエル
(敬称略)
選手の人となり。
かれらがどのような心情で日々の練習や試合(全日本、NHK杯など)に
臨んでいたのか、挑んでいたのか、とてもよく分かります。
インタビュアーの方の選手みなさんへ注ぐ視線が、温かいのだと思います。
おざなり感、いっさいなし。
視線の温かさは、メインのインタビュー選手たちだけでなく、
全日本を戦った多くの選手たちへも同様に注がれています。
各選手の写真がいいんですよ。
彼が彼女が、いちばん輝いているショットを厳選したのだろうな、と。
かっこいいし、きれいだし。
そして、その素敵な写真に
かれら一人ひとりにインタビューした結果
引き出された選手自身の言葉が添えられいる。
もー、読み応え十分です。
活字バカのわたしも満足するデータ量。
しかも、そのデータには温かい血が通っているのが分るんです。
最高ですね。(*’▽’)
テーマは絆かな
インタビュアー、編集者の目線の温かさと共に感じさせてくれたのが、
コーチと選手、選手同士――人間関係の間にある確かな絆の存在です。
「コーチの肖像 特別編 ステファン・ランビエル」では、
ステファン氏が彼のもとに集うスケーターたちに
コーチとして何を提供したいのか語る言葉が、素敵。
スケートに限らず人生全般にも言えることなんだけど、
いつもいろんなことが複雑になっているからこそ、
僕たちはその解決法を探さないといけない。(中略)
どのスケーターもいつか、そのキャリアを終える時が来ます。
『扶桑社MOOK フィギュアスケートLife vol.23』p.27
その時、彼らに思い出してほしいのは、フィギュアスケートをやったことによって、
問題解決方法を探せるようになった、ということなんです。
諦めるんじゃなく、うまく機能する方法を探す、ということですね。
これは、自身の選手時代にコーチたちから与えられた姿勢だそう。
それをステファンコーチは今度は彼の下に集う教え子たちに
伝えていこうとしている。
選手時代のコーチ、ピーター、サロメ両氏が今もステファンチームで
指導を続け、ステファン氏を支えていることからも続いている絆を感じます。
宇野くんも高志郎くんも梨花ちゃんも
ステファンコーチに指導を受けている選手が
のびのびと笑顔でスケートを楽しんでいる理由が、あらためて分かりました。
花織ちゃん、舞依ちゃんそれぞれのインタビューでは
ふたりがどんなふうにどれだけ相手のことを大事に思っているかが。
友野くん×須本くんオンライントークショーは、
引退する本田太一くんら今季で引退するスケーターへの想い。
友野くんと平池コーチの関係。(←めちゃくちゃ深いって、分かります。)
草太くん×山隈くんオンライントークショーは、
ともに決して満足のいく演技ではなかった
全日本を弱さも切なさも隠さずに語り合える二人の関係。
全日本の後、二人ともに、お母さまの前で泣いてしまった
というエピソード。
永井優香ちゃんのインタビューでも
小さいころから一緒にがんばってきた同志である
スケーターたちへの感情。
永井選手を「憧れ」と慕う、住吉りをん選手という後輩
に感じる嬉しさ、気恥ずかしさ。
その他、
アイスダンスの各カップル。
ペアりくりゅう。
それぞれのパートナーを思いやる気持ち。
強化部長として選手を8年間支えて
昨季退任した小林芳子さんの歴代のスケーターたちへの気持ち。
選手みなさん、選手を支えるみなさんの思いが、
こんなにダイレクトに伝わってくる
フィギュアスケート雑誌、いままであったかなぁ。
いちいち泣きそうになるわたし。(^-^;
泣けるフィギュアスケート雑誌って、すごいですよね~。
結局、「愛」のようなもの
この泣ける!フィギアスケート雑誌に宿る
作り手の温かな目線には、
フィギュアスケートに対する「愛」がふんだん。
永井優香選手が、インタビューの最後の質問
「演技に限らず、嬉しかった、よかったなと思ったのは、どんなことですか?」に
応えた言葉が、この雑誌に通底する温かさを表現してくれているようにかんじました。
全日本、散々な結果でしたけど、終わった後に
『扶桑社MOOK フィギュアスケートLife vol.23』p.65 ※太字は引用者
『続けてくれてありがとう』と言っていただいたりとか、
応援してくださった方とか支えてくれた周りの方々から
いろんな言葉をいただいた時に、言い方はおかしいですけど、
愛のようなものを感じたんですね。
そう!きっと、これでしょう。
愛のようなもの。
心があったかくなる「愛のようなもの」
――それが、この雑誌を作っているものなのでしょう。
『扶桑社MOOK フィギュアスケートLife vol.23』は
わたしにとって、大事な「記憶の宮殿」になります!
しかし、そろそろまた本棚整理しないとナ。泣